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ボードゲーム会魔王の告知ブログです。

ミスボド行ってきました(2013年6月8日開催)〜駿河の新月編

 
ボードゲーム「ミスボド」〜すべてがFになるに参加してきました。
以下、遊んだゲームの一部を紹介(長文注意)。


 
6月8日。新月を翌日に控えたこの日、ミスボドはついに記念すべき第15回目を迎えました。

――記念日にはふさわしいゲームが必要だ。何であればその重責を担えるか。

わたしはIQ200を遙かに下回る頭脳をフル回転させます。

新月
新ン月。
新ンムーン。
ハッ! アラン・ムーン……!

というわけで、無理やりじゃねーかとか、単にお前がムーン好きなだけだろという突っ込みは総スルーし、わたしはTestuoとともに一路蒲田ェンランドを目指したのでした。自動車のトランクにアラン・R・ムーンのゲームをたくさん詰め込んで……


・チケットトゥライド



消費者生活センター に着いたのは10時半過ぎ。って、人多っ!
これは顔見知りを探すのは大変そうだぞーと思い、ボードゲーム置き場周辺にいるみなさんを誘うことにする。
オペレーションコード・とりあえずチケライで

わたし「見た目でかいしそこそこ時間かかりますけど、とっても簡単ですよー」

すぐに何人かの方がやりたいと言ってくれて、わたしとTetsuoを含め5人で遊ぶことに。

これまでのレポートでシリーズ作品のチケットトゥライド・ヨーロッパやチケットトゥライド・メルクリンを取り上げたことはありましたが、初代チケライを取り上げるのは初めてですね。簡単にゲームの流れを説明しておくと、各プレイヤーは毎手番、

1)列車カードを1〜2枚引く
2)列車カードを出して、ボード上の都市と都市を繋ぐように列車コマを置く
3)目的地カードを増やす

これらのアクションのうちどれか一つを選んで行います。

列車コマを置くと、路線の長さに応じて勝利点がもらえます。
また、目的地カードに書かれた都市同士を自分の列車コマで繋げると、ゲーム終了時にカードに書かれた点数がもらえます。
ただし! 未達成の場合は、カードに書かれた点数がマイナスになってしまうので、注意が必要です。
誰かの列車コマが2個以下まで減ったら終了フラグ。一人ずつ最後のアクションを行ってから、得点計算に移ります。

面白いものでそれほど選択肢は多くないにも関わらず、プレイヤーによってスタイルが変わってくるというか個性がはっきりわかれてきます。
どんどん列車コマ置いて目的地達成を目指す人もいれば、大陸横断を狙っているらしくひたすらカードを貯めまくる人もいる。初手から目的地カードを引く人もいれば、目的地カードは増やさずに長めの路線で点数を稼ごうとする人もいる。それぞれが自分の目的地カードを見ながら、どんなルートで旅をしていこうと考えたのかが見えて、楽しいです。


列車コマを置くスペースは早い者勝ちなので、

「じゃあサンフランシスコとロスの間に路線引きます」
らめえ。
「わたしもサンフランシスコとロスの間に路線引きます」 
らめえええ。

こういうことがよくあります。
今回のように5人で遊ぶと、ボードがかなり窮屈! 単線が多い西海岸は特に注意が必要ですね。



ゲームはひいひい言いながらなんとか最後の目的地までの迂回路を作ることに成功したわたし(緑色)が優勝。
どうも苦しい思いをしていたのはわたしだけではなかったようで、目的地を達成できなかった方が何人かいました。
次点はTetsuo(青色)。目的地を達成できなかった分の失点を長距離路線ボーナスで補ってました。
持ち主と経験者が大人気なく1,2フィニッシュしてしまいましたが、みなさんも楽しんでくれた……かな?
ちょっと不安。でも、楽しんでいただけたなら幸いです。


・タイムパイレーツ

チケットトゥライドやエルフェンランド等、ムーンの代表作はアートワークも高く評価されていますよね。
アートワークは彼の仕事ではないのかも知れませんが、きっと拘りのあるデザイナーなのでしょう。
そんなムーンの隠れ名作として知られるのがこのタイムパイレーツです!



あれ?



ヒューッ! 見ろよ やつの衣装を……まるでジョニー・デップのコスプレしたさえないおっさんみてえだ! こいつは駄目かもしれねえ……。

Testuo「このアートワークはちょっとねぇ」

そんなわけで長らく我が家で積みゲーとなっていたタイムパイレーツですが、ミスボドならあるいは! と思い、参加者を募ったところ、アズコマさん、ロビンさん、ぽんたろさんが宇宙海賊ギルドに加盟。わたしとTetsuoを含め5人で遊ぶことに!

肝心のゲームの内容ですが、プレイヤーは時空海賊となってメインボード上の各時代に散らばったアーティファクトタイルを集めます。



集めたアーティファクトタイルそれ自体に価値はなく、闇市コントラクトタイルと交換して、初めて勝利点を得ることができます(なんだか妙にビジネスライクな海賊だ)。



各時代のアーティファクトタイルが減ってくると、手番の最初に補充できることがあります。
場のアーティファクトが増えるだけでなく、ボーナスで手番アクションが1つ増えるので、機会があればどんどん補充したいのですが、タイルの中にはポリスタイルが含まれていて、これが出ると警察コマがタイルの指示に従って動きます。手番開始時に警察コマと同じ場所にいるプレイヤーはタイムポリスに捕まり、ペナルティを受けます。
 
文章にするとなんだかぼんやりしてしまいますが、実際に遊んでみるとかなり白熱します。

「それじゃあ補充しまーす」
「1にこないで!」
「2くるなくるなくるな!」
「あ、ポリスタイル引いた。動かしまーす」
「ぎゃああああ!」

画像ちょい左の黒いデカコマがタイムポリス。こいつがやたら威圧感あるんですよ!
捕まるとタイルは没収されるわアクションは減るわで結構酷い目に遭うんですが、実際以上に心理的なダメージが大きい。
逮捕が確定してから実際に逮捕されるまでちょっと間があるせいかも知れませんが、逮捕の時にすごくどんよりした気分になるんですよね。
 
何となく、ミッドナイトパーティーに近いプレイ感だなーと思いましたが、でも、タイムパイレーツの場合はポリスコマの動きがある程度予測できるので、より戦略的に楽しむこともできるかも。市場に行くタイミングやタイルの取捨選択も結構点数に影響しますしね。とは言えあまり悩まずにワーワーキャーキャー遊ぶのも楽しい。アラン・ムーンらしく、色々なプレイスタイルで遊ぶことができる間口の広いゲームなのではないでしょうか。インスト込みで90分と、内容の割には時間がかかりますが割とテンポは良く、長いとは感じませんでした。

ゲームの勝者は序盤からコンスタントに高得点のコントラクトタイルを集めたぽんたろさんと、終盤に一気に追い上げたアズコマさんが47点で同点優勝。これに44点のTetsuoと、42点のロビンさんが続きました。え? わたし? わたしは……41点(前科二犯)。

22世紀へ逃れたわたしに時空警察が厳しすぎるのじゃよー!
くさい飯はもうヤダー!!


アグリコラ

駿河の開拓者編参照


・オアシス

アグリコラが終わったところで、友人のZYOKOが声をかけてきたので誘って他にも何人かに声をかけてオアシスの卓を立てることに。



こちらはタイムパイレーツとは違ってなかなか雰囲気のあるアートワーク。これは期待できるか?



……笹野高史さん、笹野高史さんじゃないですか!

ほかのおっさんたちもやたら濃ゆい。



そしてこの濃ゆいおっさんたちを取り合うゲームなのであった。

……ちゃんとゲームの紹介をしよう、自分。
ベースは陣取り。ボード上に地形タイルやラクダを配置して、自分の勢力を拡大していくとともに、各地形に対応した得点タイルも集めていきます。ここまではわりとふつー。

面白いのはタイルやコマの獲得方法。
プレイヤーは前述のおっさんタイルを各自1枚ずつ持っています。
実はおっさんはプレイ順を表していて、その順番に従って自分のデッキ(山札)から1〜3枚、カードをめくってカードセットを作ります。
全員がめくったら、またも順番に好きなカードセットを選んで、タイルやコマを獲得し、配置します(他に選択肢がある限り、自分のセットは選べません)。この時カードセットをくれたプレイヤーに自分のおっさんタイルを渡すのがミソで、これで次のラウンドの手番順が決まるというわけです。

他にあまり例のないメカニクスだったため、実際のプレイでも最初のうちは結構混乱したのですが、だんだんわかってくると、

「これは」
「ひょっとして」
「おもしろい!」

てな具合でじわじわ盛り上がってきました。

何しろあんまりケチすぎると誰からも見向きされず自分で取る羽目になってしまう。
でも、あんまり豪華な贈り物をすると他のプレイヤーを走らせてしまうし、デッキも薄くなってしまう。
とは言え領主タイルが取れればタイルかラクダを1個おまけしてもらえるしなあ。
でもケチると(ry)こんな具合に、ただ単にカードを1枚ずつ引くだけなのにすごく悩ましい!
とは言えデッキの中身はプレイヤー自身もわからないので、適度にユルかったりもする。

「草原2枚じゃ誰にも引き取ってもらえないよなー」と思ってもう1枚引いたら、ラクダ3頭が出てきて「これじゃプレゼントしすぎだよー」となったり、良い具合にそこそこ旨みのあるカードセットを作れて「ほらほら、ステップと馬がセットで大変お買い得ですよ」(ドヤ顔)と言ったり。



ゲームは序盤からコンスタントにオアシスの得点タイルを集めていたわたしが勝利。
ちなみに、ラクダコマは一コマも出していません(苦笑)。

得点計算の仕方が各地形につき、支配しているエリアの数×得点タイルの数と、ちょっと大ざっぱなのが気になったのだけど、かなり面白かったです。
最近カピトールがSKYELINE 3000としてリメイクされ、アムレットもWizard's Brewというタイトルでリメイクが決まったそうですが、これも是非リメイクして欲しいですねえ。
得点計算の仕方をもう少しマイルドにして、できれば3〜4人用のボード付で。難しいか。

その他、クー、ノイでも遊びました。どちらも短時間で終わる良いゲームですが、写真がないので省略。
次回もまたミスボドでもよろしくお願いします。