2015年に遊んで印象に残ったゲームを紹介する
既に2016年になっていますが、気にせず去年一年間遊んだゲームの中で特に印象に残ったものを紹介しようかと思います。
ツォルキン
デザイナー:シモーヌ・ルッチアーニ、ダニエーレ・タスツィーニ
プレイ時間:120分(初回:180分)
プレイ人数:2〜4人(推奨:4人)
ワーカーを長時間ギアの上に起き続けることでより強力なリターンが得られるメカニクスと、それを視覚化するギアのコンポーネント。
これらと(そしてもちろん)プレイヤー間のインタラクションが生み出すスケジューリングの楽しさといったら!
悩ましいし苦しいんですけど、うまいことワーカーを切り盛りできるとすっごく嬉しいんですよね。
でもまぁ大体はうまくいかなくて「現実でも複数のプロジェクトをうまく回せないのにゲームでうまく回せるわけないじゃないですかー! ヤダー!」ってなります。グワー。
運要素が少なめなので定跡もそろそろ固まっていそうですが、拡張を入れればその辺りは解消されるんでしょうか。
ドイツから拡張を輸入したらルールがドイツ語しか入って無くて泣きそうです(当然)。誰かドイツ語かマヤ文明に詳しい方一緒に遊んでください。
ブルームサービス
デザイナー:アンドレアス・ペリカン、アレクサンダー・プフィスター
プレイ時間:90分(初回:120分)
プレイ人数:2〜5人
『魔法にかかったみたい』のリメイクにして、2015年ドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門受賞作!
リソースを確保し、盤上を移動、城にリソースを出荷して勝利点を得るというのが基本的な流れなのですが、同じ内容のカード10枚から4枚を選んで手札を構築し、トリックテイキングなどでおなじみのマストフォローの仕組みの中でアクションを実行していくというのがユニークですね。
今回ボード上を移動するという要素が加わったことにより、『魔法にかかったみたい』よりもずっとアクションの実行順序が重要になったように思います。なので相対的にリードプレイヤーの重要度が上がったように思います。また、リードプレイヤーでも「弱気なアクション」を選べることでより遊びやすく、しかし戦略的なゲームになっているのではないかとも思います。
他のプレイヤーとの相互作用がいささか大きいため「いくら考えてもきりがない」ということはあるのですが、それならいっそ「ええいままよ」で遊んでみると楽しいかもしれません。グワー。好きなゲームなんですがなかなか勝てないんですよね(笑)。
パッチワーク
デザイナー:ウヴェ・ローゼンベルグ
プレイ時間:30分(初回:40分)
プレイ人数:2人
ウヴェさん作の2人専用ゲームの軽い方、パッチワーク。
布地を集めてパッチワークキルトを作っていくゲームです。
あんまり縫製している感じはしない(笑)。
テーブル上に円環状に並べた布切れを購入し、自分のボード上にパズルチックに並べていきます。大抵の布切れは凸凹しているので、うまく嵌まるとキモチイイ。
布切れを購入するためにはボタン(お金)に加えて時間を消費します。より残り時間が多いプレイヤーが次の手番プレイヤーとなるので、相手プレイヤーが大きな買い物をした後にうまくやりくりすると「しばらく俺のターン」ができます。また、購入できる布切れはポーンが置かれた場所から3歩先までという制約も布切れをめぐるせめぎ合いにおける良いスパイスとなっているように思います。
雰囲気もやさしく、カップルや夫婦で遊びのに最適な作品と言えます。初期配置以外は運要素なしということは内緒です(笑)。
ウボンゴ3D
立体的に凸凹したパーツをうまいこと個人ボードの形にあわせて二段ぴったりになるように積むゲーム。パズルゲームですね。やっていることは単純なのに、遊んでみるとついついのめりこんでしまうんですよね。
「でき……ない……」「無理ジャナイノコレ?」からの「できたー!」が最高に楽しいゲームです。ウボンゴ!
エルグランデ
スペインの大公となって自らの影響力をスペイン全土に拡大していくゲーム。
複数のエリアでもっとも多くのコマを置いた人に点数が入るというメカニクスを基幹とするエリアマジョリティのど定番ですな。エリアマジョリティは和製英語で、エリアコントロールかエリアインフルエンスの方が正しいとの向きもありますが、気にしない。
しっかりした骨太のユーロゲームという印象のエルグランデですが、ほぼすべてのアクションが特殊能力付きなので、展開は派手です。派手を通り越して雑なんじゃないかと思うこともありますが、それも味。決算時に塔から飛び出てきてスペイン中に再配置される騎士も派手な展開に拍車をかけます。
なんとなく難しそうなイメージがあるとは思いますが、未プレイの方には是非一度遊んでいただきたいゲームのひとつですね。